モテる口説き

マッチングアプリや日常でのモテる口説き方。恋愛心理セラピスト監修の恋愛術。

「素直になれない男性」が恋愛で抱える後悔

言えなかった「好き」が、人生最大の後悔になる時

「あのとき、素直に気持ちを伝えていれば」そんな後悔を抱えながら生きている男性が、実はたくさんいるんです。カフェで一人コーヒーを飲みながら、夜中に布団の中で天井を見つめながら、ふとした瞬間に蘇ってくる、あの日の光景。もう二度と戻らない時間。取り返しのつかない言葉。

私の友人にも、そういう男性がいました。彼は今でも時々、昔の彼女の話をします。もう何年も前に別れた人なのに、その話をするときの彼の表情には、今でも後悔の色が濃く滲んでいるんですよね。「あのとき、たった一言が言えていれば」って。

今日は、素直になれない男性が恋愛で抱える後悔について、じっくりと考えてみたいと思います。もしあなたが男性なら、今この瞬間に何か感じるものがあるかもしれません。もしあなたが女性なら、かつて別れた彼の本当の気持ちがわかるかもしれません。

たった一言が言えなかった重さ

「好き」という言葉。たった二文字です。でもこの二文字が、どうしても言えない男性がいるんですよね。照れくさくて、プライドが邪魔して、「言わなくてもわかるだろう」という思い込みがあって。

でも本当に、言わなくてもわかるものなのでしょうか。人の心って、そんなに単純ではないと思うんです。どんなに長く付き合っていても、どんなに深い関係でも、言葉にしなければ伝わらないことがある。いや、むしろ長く付き合っているからこそ、言葉にする必要があるのかもしれません。

ある男性の話を聞いたことがあります。彼は五年間付き合った彼女がいました。出会ったのは大学時代で、就職してからも一緒にいて、周りからは「そろそろ結婚するんじゃない?」なんて言われる関係でした。

でも彼は、とにかく照れ屋でした。記念日にプレゼントを渡すのも恥ずかしくて、「はい、これ」と素っ気なく手渡す程度。日常的に「好き」なんて言葉は絶対に口にしない。たまに彼女から「本当に私のこと好きなの?」と聞かれても、「当たり前だろ、そんなこと」と不機嫌そうに答えるのが精一杯だったそうです。

彼の心の中では、彼女への愛情はいつも溢れていました。仕事で疲れていても、彼女の顔を見れば元気が出る。彼女の笑顔を見るためなら、どんなことでもしたい。そう思っていたんです。でもそれを、言葉にすることができなかった。

やがて彼女の表情に、少しずつ陰りが見え始めました。デートのときの笑顔が、どこか無理をしているように見える。LINEの返信も、前ほど速くない。彼は「仕事で疲れているんだろう」と思っていました。まさか、自分のせいだとは気づかなかったんです。

そしてある日、彼女が静かにこう言ったそうです。「私たち、別れようと思うの」と。彼は驚いて理由を聞きました。喧嘩をしたわけでもない、浮気をしたわけでもない。なのになぜ、と。

彼女は涙を流しながら答えました。「愛されている実感が持てないの。あなたは優しいし、悪い人じゃない。でも、私のこと本当に好きなのかわからなくて。ずっと不安だった」と。

彼は必死に引き止めようとしました。「別れたくない」「一緒にいてほしい」何度もそう言いました。でもどうしても、「好きだ」「愛してる」という言葉だけは、喉に詰まって出てこなかったんです。最後の最後まで。

彼女は最後にこう言ったそうです。「ちゃんと好きって言ってほしかった。たった一言でいいから」と。そして彼女は去っていきました。

それから数年が経った今でも、彼はあの日のことを後悔しています。「あのとき、心から『愛してる』と素直に言えていれば、彼女は別れを選ばなかったかもしれない。たった一言が言えなかったせいで、人生で最高の女性を失った」って。

この話を聞いて、あなたはどう思いますか。「言わなくてもわかる」なんて、本当はないんですよね。どんなに深い愛情も、言葉にしなければ相手には届かない。届かないどころか、不安や疑念を生んでしまうこともあるんです。

「強い自分」を演じ続けた代償

もう一つ、素直になれない男性によく見られるのが、弱さを見せられないという問題です。これも、多くの男性が抱えている悩みなんじゃないでしょうか。

男性というのは、小さい頃から「強くあれ」と教えられて育ちます。「男の子なんだから泣くな」「弱音を吐くな」「頑張れ」。そういう言葉を浴びせられながら成長していくんですよね。だから大人になっても、誰かに弱みを見せることに、強い抵抗感を持っている人が多いんです。

でも恋愛というのは、お互いの弱さを見せ合える関係だからこそ深まるものだと思うんです。完璧な自分だけを見せていたら、相手は「自分は必要とされていない」と感じてしまう。頼られることで、人は自分の存在価値を実感するものですから。

ある男性の話が、とても印象に残っています。彼は仕事で大きなトラブルに巻き込まれて、精神的にかなり追い詰められていた時期がありました。夜も眠れない日々が続いて、食事も喉を通らない。そんな状態だったそうです。

当時の彼女は、彼の様子がおかしいことに気づいていました。顔色も悪いし、以前のような笑顔も見られない。だから何度も声をかけてくれたんです。「何かあったの?」「話を聞くよ」「私にできることはない?」って。

でも彼は、その度に「大丈夫だ」と答えていました。「一人でやる」「心配いらない」。そう言って、彼女の優しさを突っぱねてしまったんです。

彼の中には「彼女に心配をかけたくない」という気持ちがありました。それと同時に、「弱音を吐いたら頼りない男だと思われる」という恐怖もあった。完璧な自分、強い自分を見せ続けなければ、愛されなくなるんじゃないか。そんな強迫観念があったんですね。

でも彼女は、そんな彼の態度に傷ついていました。「私は信頼されていないんだ」「必要とされていないんだ」って。好きな人が苦しんでいるのに、何もさせてもらえない。それがどれだけ辛いことか、彼にはわからなかったんです。

結局、彼女は彼の元を去りました。最後に言った言葉が、今でも彼の心に刺さっているそうです。「私を頼ってくれないあなたとは、一緒にいられない。私はあなたのパートナーじゃなくて、ただの他人だったんだね」と。

彼は後悔しました。「彼女はただ、頼られたかっただけだったのに。自分のプライドを守ろうとして、最も大切な絆を自ら断ち切ってしまった」って。弱さを見せることは、相手への信頼の証なんだということに、失って初めて気づいたんですね。

今の彼は、次の恋愛では素直に弱さを見せることを心がけているそうです。でも、あの時の彼女への後悔は、一生消えることはないと言っていました。

謝れないプライドが招いた破局

喧嘩をしたとき、素直に謝れない。これも、多くの男性が抱える問題です。特に、自分に非があることがわかっていても、プライドが邪魔をして「ごめん」という言葉が出てこない。そういう経験、ありませんか。

私の知り合いに、まさにそれで大切な人を失った男性がいます。彼と彼女は、本当に些細なことで喧嘩になったそうです。デートの待ち合わせ時間を勘違いしていて、彼女を長時間待たせてしまった。それだけのことでした。

普通なら「ごめん、勘違いしてた」と謝れば済む話です。でも彼は、彼女が怒っている姿を見て、カッとなってしまったんです。「ちょっと待たせたぐらいで、そんなに怒ることないだろ」って。

もちろん彼女は余計に怒りました。悪いのは明らかに彼なのに、謝るどころか逆ギレする。そんな態度に、彼女は深く傷ついたんですね。その日は、お互い何も言わずに別れました。

家に帰ってから、彼は自分が悪かったことに気づきました。彼女を一時間も待たせて、謝りもせず、逆ギレまでした。完全に自分が悪い。そう思ったんです。

でも、ここで素直に謝ることができなかった。「ここで俺が折れたら負けだ」「自分から謝るのは悔しい」。そういう変なプライドが、彼を縛り付けていたんです。彼女からのLINEが来ても、既読をつけるだけで返信しない。そんな日々が数日続きました。

きっと時間が経てば、お互いに冷静になって、なんとなく仲直りできるだろう。彼はそう思っていたそうです。でも、それは大きな間違いでした。

数日後、彼女から長いメッセージが届きました。「もう疲れた。あなたの意地っ張りに付き合うのは限界。素直に謝ることもできない人と、この先一緒にいても幸せになれる気がしない。さようなら」って。

彼は慌てて連絡しました。電話も、LINEも、何度も何度も。でも彼女は、もう一切の連絡を受け付けてくれませんでした。完全にブロックされて、連絡手段を失ってしまったんです。

彼は今でも後悔しています。「すぐに『ごめん』の一言を言っていれば、こんなことにはならなかった」って。たった一言が言えなかっただけで、二年間付き合った彼女を失ってしまった。プライドを守った代償が、あまりにも大きすぎたんです。

その後の彼は、喧嘩をしたらすぐに謝ることを心がけるようになったそうです。でも「素直さ」の大切さを学ぶために、最愛の人を失わなければならなかった。そのことが、彼の心に深い傷として残っているんですね。

当たり前に感謝しなかった日々

恋愛における後悔で、意外と多いのが「感謝を伝えられなかった」というものです。これ、経験したことがある人も多いんじゃないでしょうか。

付き合い始めの頃は、相手がしてくれることすべてに「ありがとう」と言っていたのに、だんだん慣れてくると、それが当たり前になってしまう。感謝の言葉を口にしなくなる。そういうこと、ありませんか。

でも相手からすれば、当たり前なんてことは一つもないんですよね。朝のLINE一つ、デートの計画一つ、手料理一つ。すべてに、相手の愛情と労力が込められている。それに対して「ありがとう」の一言がないというのは、とても寂しいことなんです。

ある男性は、元カノの話をこんなふうにしていました。彼女はとても尽くしてくれる人で、いつも彼のことを気にかけてくれていたそうです。仕事で疲れて帰ってきたら、温かい食事を作って待っていてくれた。体調が悪いと聞けば、すぐに看病に来てくれた。誕生日には、手の込んだサプライズを用意してくれた。

でも彼は、それに対して「ありがとう」と素直に言えなかったんです。「別に頼んでないし」「そんなに気を使わなくていいのに」。そんな素っ気ない反応しか返せなかった。

心の中では感謝していました。彼女の優しさが嬉しかったし、愛されていることも感じていた。でもなぜか、それを言葉にすることができなかったんですね。照れくささもあったし、「感謝を言葉にするなんて恥ずかしい」という思い込みもあったんでしょう。

でも彼女は、だんだんと疲れていきました。自分がしてあげたことに対して、何の反応もない。認められている感じがしない。「私の努力は、彼には届いていないんだ」そう感じるようになったんです。

やがて彼女は、彼のために何かをすることをやめました。朝のLINEも送らなくなったし、デートの計画も立てなくなった。彼の好物を作ることもなくなった。そして徐々に、心も離れていってしまったんです。

別れる前に、彼女はこう言ったそうです。「私、あなたのために色々やってきたつもりだった。でも、それが嬉しいのか迷惑なのかさえわからなかった。一度でいいから『ありがとう』『助かった』って言ってほしかった」と。

彼は初めて気づきました。自分がどれだけ彼女を傷つけていたか。どれだけ彼女の愛情を無視していたか。でも気づいた時には、もう遅かったんです。

今、彼は新しい恋人ができたそうです。そして相手がしてくれることすべてに、必ず「ありがとう」と言うようにしているそうです。どんな小さなことでも。でも、あの時の彼女への後悔は、ずっと心に残り続けているんですね。