モテる口説き

マッチングアプリや日常でのモテる口説き方。恋愛心理セラピスト監修の恋愛術。

愛されたい気持ちが強すぎる人の心理と克服方法

「愛されたい」って、誰もが持っている自然な気持ちですよね。でも、その気持ちが強すぎて、苦しくなっていませんか。恋人からの愛情を確認せずにはいられない。少しでも連絡が途絶えると不安で仕方がない。相手の全てを知っていないと落ち着かない。

こうした強い「愛されたい」願望は、実は単なる愛情不足だけが原因ではないんです。その背景には、もっと深い心理的な問題が隠れています。

今日は、なぜ「愛されたい」という気持ちが異常に強くなってしまうのか、その背景にある心理を探っていきたいと思います。そして、どうすればこの苦しい状態から抜け出せるのか、一緒に考えていきましょう。

まず知っておいてほしいのは、この強い渇望には、幼少期の経験が大きく関わっているということです。心理学では、これをアタッチメント、つまり愛着のパターンと呼びます。

幼い頃、あなたは親からどのような愛情を受けていましたか。いつも安定して愛されていたでしょうか。それとも、親の機嫌によって扱いが変わったでしょうか。

不安定型アタッチメントを持つ人は、親からの愛情が一貫していなかった経験を持っています。ある日は過保護なほど構われるのに、別の日は完全に無視される。ある時は褒められるのに、似たようなことをしても怒られる。こうした予測不可能な愛情を受けて育つと、子どもの心には深い不安が刻まれます。

「いつ愛が失われるかわからない」という根源的な恐怖。この感覚は、大人になってからも消えることなく残り続けます。そして、恋愛関係において、その恐怖が顔を出すのです。

恋人からの愛情を絶えず試したくなる。「本当に好き?」と何度も確認してしまう。相手が少しでも冷たい態度を見せると、「もう愛されていないのでは」と不安に襲われる。特に不安型アタッチメントを持つ人は、見捨てられることへの恐怖が人一倍強いのです。

無条件の愛を受けた経験がない人も、同じような傾向を示します。親から「いい子だから」「成績がいいから」「言うことを聞くから」という条件付きの愛しか受けてこなかった場合、「自分は愛される価値がある」という確信を持てません。

だから、大人になってからも、常に何かをしなければ愛されないと思い込んでしまう。恋人に尽くし続けなければ、完璧でいなければ、相手の期待に応え続けなければ、愛されない。そう信じてしまうのです。

この穴を埋めるために、外部、つまり恋人からの承認を必死に求めるようになります。でも、どれだけ愛されても、その穴は決して埋まりません。なぜなら、本当に必要なのは、他人からの愛ではなく、自分自身からの愛だからです。

低い自己肯定感も、「愛されたい」願望を強くする大きな要因です。自分の価値を、恋人からの評価や愛情の量に完全に依存している状態。これは、非常に危険な状態なんです。

「私を愛してくれる人がいるから、私は価値がある」という思考回路になると、相手の愛情が少しでも減ったように感じると、自己価値全体が崩壊する恐怖を感じます。

相手が忙しくて連絡が少なくなっただけなのに、「もう愛されていない」「私には価値がない」と思ってしまう。相手が友達と遊びに行っただけなのに、「私より友達の方が大切なんだ」「私は必要とされていない」と解釈してしまう。

こうした極端な思考は、関係を不安定にします。相手からすれば、ただ忙しかっただけ、ただ友達と遊びたかっただけなのに、それがあなたを深く傷つけてしまう。そのギャップが、二人の間に亀裂を生んでいくのです。

完璧主義も、この問題を悪化させます。失敗や弱みを見せると愛されなくなるという恐れから、常に「完璧な恋人」を演じようとする。相手の期待に応えなければ、相手の理想通りの自分でいなければ、愛されない。

でも、完璧な人間なんていません。無理をして演じ続ければ、いつか必ず疲れ果ててしまいます。そして、本当の自分を見せられないことが、さらなる孤独感を生むのです。

過去のトラウマや喪失体験も、「愛されたい」願望を強くします。過去に恋人から突然別れを告げられた。信じていた人に裏切られた。こうした経験は、心に深い傷を残します。

「二度と裏切られたくない」「二度と捨てられたくない」という強い防御反応として、現在の恋人を強く束縛したり、過度に愛情を求めたりするようになります。

相手の行動を常に監視する。誰と会っているのか、何をしているのか、全て把握していないと不安で仕方がない。スマホをチェックしたくなる衝動に駆られる。こうした行動は、過去の傷から自分を守るための反応なのです。

また、過去に満たされなかった空白を、現在の恋人に全て埋めてもらおうという無意識の期待も生まれます。親から受けられなかった愛情、前の恋人から受けられなかった優しさ、過去のすべての痛みの埋め合わせ。それを、今の恋人一人に求めてしまうのです。

でも、これは相手にとって重すぎる負担です。一人の人間が、あなたの過去のすべての痛みを癒すことなんてできません。そして、できないとわかったとき、また失望と怒りが生まれてしまうのです。

ある女性の体験談をご紹介しましょう。彼女は、幼い頃から両親が忙しく、あまり構ってもらえなかった経験を持っていました。だから、「愛されたい」という気持ちが人一倍強かったのです。

彼と付き合い始めても、その不安は消えませんでした。毎晩、彼に問い詰めるようになったのです。「本当に好き?」「私がいなくなったらどうする?」「他に好きな人はいない?」

彼は最初、優しく答えてくれました。「もちろん好きだよ」「君がいなくなったら寂しい」「君だけだよ」。でも、彼女の不安は一向に消えませんでした。何度聞いても、確信が持てなかったのです。

夜中に突然「今すぐ会いに来て」と泣いて連絡する。彼が女友達と連絡を取っただけで激しく嫉妬する。彼のスマホを見せてほしいと要求する。こうした行動がエスカレートしていきました。

彼は次第に疲弊していきました。どんなに愛情を示しても、彼女の不安は消えない。何をしても満足してもらえない。自分の自由な時間もなくなっていく。

ついに彼は、彼女にこう言いました。「君を愛しているけど、君が求めているのは僕の愛ではなく、君自身が感じる不安を埋めるための保証だ。それは僕にはあげられない」

彼女は衝撃を受けました。自分が「愛されたい」と思っていた行動が、実は彼を遠ざけていた。望んでいたはずの愛を、自分自身の手で壊してしまっていたのです。

別の男性の体験談も印象的です。彼は、彼女に愛されるために、自分の好みや意見を全て押し殺していました。彼女の理想の彼氏になろうと、必死に努めていたのです。

彼女の趣味に合わせて行動し、彼女の意見に反対することは一度もありませんでした。自分が本当は好きじゃない音楽を聴き、本当は行きたくない場所に行き、本当は食べたくないものを食べました。

彼女は「優しいね」と言ってくれました。でも、彼の心の奥では、危険な感情が膨らんでいました。「こんなに自分を犠牲にしているんだから、当然愛されるはずだ」という見返りの気持ちです。

ある日、彼女が彼に何の相談もなく大きな買い物をしてきました。それは二人の共同口座からのお金でした。彼は初めて、「それはおかしいよ」と反対しました。

すると彼女は、驚いた表情で言いました。「あなたらしくない。もっと私の言うことを聞いてくれる人がいい」

その瞬間、彼は気づきました。彼女が愛していたのは、彼自身ではなく、彼の「尽くす行為」だったのだと。そして、自分が求めていたのも、本当の自分を愛してもらうことではなく、犠牲を払っている自分を褒めてもらうことだったのだと。

疲れ果ててしまったのは、「愛されたい」という気持ちが強すぎて、自分自身を消してしまったからでした。

では、この苦しい状態から、どうすれば抜け出せるのでしょうか。

まず大切なのは、セルフコンパッション、つまり自己への思いやりを育てることです。これは、自分に優しくするという意味です。

失敗したとき、不安になったとき、あなたは自分に何と言っていますか。「なんでこんなこともできないんだ」「私はダメな人間だ」と責めていませんか。

そうではなく、親友にかけるような優しい言葉を、自分にかけてあげてください。「大丈夫、誰にでもあることだよ」「失敗しても、あなたの価値は変わらないよ」「今日はよく頑張ったね」

最初は違和感があるかもしれません。でも、毎日続けていくと、少しずつ心が変わっていきます。外部からの承認を必要としない、心の安定が育っていくのです。

自己肯定感を、恋愛以外の領域で育てることも重要です。仕事、趣味、友人関係、ボランティア。恋愛以外の場所で、達成感や感謝される経験を意識的に作ってください。

何か新しいスキルを学ぶ。資格を取る。趣味で作品を作る。人の役に立つ活動をする。こうした経験を通じて、「恋人に関係なく、自分は価値のある人間だ」という感覚を育てていくのです。

恋人からの愛情が、あなたの全てになってはいけません。あなたの価値は、恋人の評価だけで決まるものではないのです。

不安型アタッチメントについて理解することも助けになります。なぜ自分が特定の状況で過度に不安になるのか。それが過去の経験に起因していることを理解するだけで、冷静になれることがあります。

「今、見捨てられる恐怖を感じている」「これは過去の傷が反応しているだけだ」と、自分の感情を客観視できるようになる。そして、感情的に爆発する前に、パートナーに冷静に伝える練習をするのです。

「あなたが遅く帰ってくると、見捨てられるような不安を感じてしまう。これは私の問題だとわかっているけど、そういう気持ちになることを知っておいてほしい」

こうした率直なコミュニケーションができるようになると、関係は大きく改善します。相手も、あなたの不安の理由を理解できるからです。

最も大切なのは、真の安定は自分自身が自分を愛することから始まるということです。他人からの愛情で埋められる穴はありません。自分で自分を大切にすることでしか、その穴は埋まらないのです。

あなたが自分を愛せるようになったとき、相手の愛情は「満たされない穴を埋めるもの」ではなく、「人生を豊かにするボーナス」として受け取れるようになります。

なくてはいけないものではなく、あったら嬉しいもの。そういう健全な関係を築けるようになるのです。

「愛されたい」という気持ちは、決して悪いものではありません。でも、それが強すぎると、自分も相手も苦しめてしまいます。