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恋愛におけるギバー女性の特徴・健全なギブアンドテイクの関係の構築法

あなたはどんなタイプの恋愛をしていますか?相手のために何でもしてあげたい、喜んでもらえることが自分の幸せ...そんな風に感じることはありませんか?

もしそうなら、あなたは「ギバー女性」かもしれません。ギバーとは、文字通り「与える人」という意味で、恋愛において相手に尽くすことを自然に行う女性のことです。

私自身も長い間、典型的なギバー女性でした。相手が笑顔になることが何より嬉しくて、自分のことは後回し。「愛情表現=尽くすこと」だと信じて疑わなかった時期がありました。でも今振り返ってみると、その優しさが時として自分を苦しめることもあったんです。

今日は、ギバー女性の特徴から、実際に体験した葛藤、そして健全な関係を築くために必要なことまで、じっくりとお話ししていこうと思います。もしかすると、あなたも「あるある」と共感する部分があるかもしれませんね。

ギバー女性ってどんな人?愛情深さの光と影

ギバー女性の最も特徴的な行動は、何といっても「尽くすこと」への自然な喜びです。相手のために何かをすることが、まるで呼吸をするように自然で、そこに疑問を感じることはありません。

私の友人に、まさにギバータイプの女性がいます。彼女は彼氏ができると、まるで変身したように尽くし始めます。彼の好きな料理を覚えて毎日作ったり、彼の趣味に合わせて自分も同じことを始めたり。見ている側からすると「そこまでしなくても...」と思うのですが、本人はそれが楽しくて仕方がないんです。

でも、こういう行動って実は複雑な心理が隠れています。表面的には相手への愛情表現に見えますが、深層心理では「相手に必要とされていたい」「愛されるためには何かしてあげなければ」という不安が潜んでいることが多いんです。

ギバー女性の多くは、子供の頃から「良い子」でいることを求められた経験があります。親や周りの大人に褒められるために、自分の気持ちより相手の期待に応えることを優先してきた。そんな成長過程が、恋愛においても「尽くすこと=愛される方法」という思考パターンを作り上げるのかもしれません。

相手ファースト思考:自分を後回しにしてしまう心理

ギバー女性のもう一つの特徴は、何事においても相手の気持ちや都合を最優先に考えることです。レストランを選ぶとき、映画を選ぶとき、休日の過ごし方を決めるとき...いつも「あなたはどうしたい?」「何がいい?」と相手に委ねてしまいます。

これは一見、思いやりのある行動に映りますが、実際には自分の意見や感情を表現することへの恐れが根底にあることが多いんです。「自分の意見を言ったら嫌われるかもしれない」「わがままだと思われたくない」という不安から、自分の気持ちを押し殺してしまうのです。

私も昔、デートの行き先を決めるとき、いつも「どこでもいいよ」と答えていました。でも本当は行きたい場所があったし、やりたいこともあった。ただ、それを口にして相手に「面倒くさい」と思われるのが怖かったんです。

こうして自分の気持ちを後回しにし続けると、だんだん自分が何を求めているのかさえ分からなくなってきます。相手の顔色ばかり気にして、自分の感情が麻痺してしまうような感覚になることもあります。

頼られることの甘い罠

「困った時はいつでも連絡して」「何でも相談して」...ギバー女性は、こんな言葉を自然に相手にかけます。そして実際に頼られると、心の底から嬉しさを感じるのです。

この「頼られる喜び」は、ある意味で麻薬のようなもの。相手から必要とされていることを実感できる瞬間だからです。でも、この感情にはとても大きな落とし穴があります。

私の体験談をお話しします。以前お付き合いしていた人は、仕事で悩みを抱えることが多い人でした。彼が落ち込んでいるとき、私に愚痴を聞いてもらいたいと連絡してくることがよくありました。

最初は「私を頼ってくれている」と嬉しかったのですが、徐々にその頻度が増えていきました。夜中に突然電話がかかってきたり、私が忙しいときでも長時間話を聞かされたり...。でも「彼が私を必要としてくれている」という思いから、断ることができませんでした。

やがて私は、彼にとって「愚痴のゴミ箱」のような存在になっていることに気づきました。彼は私の前では思い切り弱音を吐くけれど、他の人の前では強がっている。私だけが彼の負の感情を一手に引き受けている状態だったんです。

頼られることは確かに嬉しいものです。でも、それが一方的になってしまうと、関係のバランスが崩れてしまいます。相手にとって都合の良い存在になってしまう危険性があることを、当時の私は理解していませんでした。

見返りを求めない美学の危険性

ギバー女性の多くは、「見返りを求めない」ことを美徳だと考えています。「愛情は無償で与えるもの」「相手の幸せが自分の幸せ」...確かに美しい考え方です。でも、この考え方にも意外な落とし穴があるんです。

見返りを求めないということは、相手に対して自分の気持ちや欲求を伝えないということでもあります。「ありがとう」という感謝の言葉すら期待してはいけないと思い込んでしまうことがあります。

でも人間関係って、本来は相互作用で成り立つものですよね。一方的に与え続ける関係は、実は健全とは言えません。相手も「いつも何かしてもらって申し訳ない」という気持ちになることもあるし、何より与え続ける側が疲弊してしまいます。

私は以前、彼の誕生日に手作りのプレゼントを贈ったことがありました。とても時間をかけて作ったもので、きっと喜んでくれるだろうと思っていました。でも彼の反応は思っていたよりも淡白で、「ありがとう」の一言だけでした。

その時私は「見返りを求めてはいけない」と自分に言い聞かせましたが、心の奥底では深く傷ついていました。認めたくなかったけれど、やっぱり感謝の気持ちや喜びの表現を期待していたんです。

見返りを求めないことは確かに美しい心のあり方ですが、あまりにも自分を犠牲にしすぎると、関係そのものが歪んでしまう可能性があります。適度な期待や要求は、健全な関係を築く上で必要なものなのかもしれません。

私のギバー体験:愛することの光と影

ここで、私自身の体験談を詳しくお話しします。20代前半の頃、私は典型的なギバー女性でした。当時付き合っていた彼は、激務で知られる業界で働いており、いつも疲れ果てていました。

私は彼を少しでも支えたいという気持ちから、できる限りのことをしてあげようと思いました。平日は彼の帰宅時間に合わせて手料理を作って待っていたり、休日は彼の好きな場所に付き合ったり。彼のシャツにアイロンをかけたり、部屋の掃除をしたり...まるで奥さんのような生活をしていました。

最初の頃は、彼も「本当にありがとう」「君がいてくれて助かる」と感謝してくれていました。その言葉を聞くと、私は心の底から幸せを感じました。「私は彼にとって必要な存在なんだ」「彼を支えられている」という実感が、何よりの喜びでした。

でも次第に、彼の態度が変わってきました。感謝の言葉が減り、私がしてあげることを当たり前のように受け取るようになったんです。ある日、いつものように手料理を作って彼の家で待っていると、「今日はコンビニ弁当でよかったのに」と言われました。

その時はショックでしたが、「彼は疲れているから仕方ない」と自分を納得させました。でも心の中では、だんだん虚しさが蓄積されていきました。

決定的だったのは、彼が体調を崩して寝込んだときのことです。私は心配で仕事を早退して看病に駆けつけました。お粥を作って、薬を買ってきて、一晩中そばについていました。

でも翌日、彼は当たり前のように「洗濯物もたまってるから、ついでにやっておいて」と頼んできたんです。看病をお手伝いさんか何かと勘違いしているのではないかと感じました。

そしてある日、私が仕事で大きな失敗をして落ち込んでいるときに、彼に慰めてもらおうと電話をしました。でも彼の反応は「俺も今忙しいから、その話はまた今度聞くよ」というものでした。

その瞬間、今まで感じていた違和感がすべて繋がりました。私はいつも彼のことを最優先に考えて行動してきたのに、彼は私のことを後回しにしている。一方的に与え続けていただけで、受け取ることはほとんどなかった。

これまで「見返りを求めてはいけない」「愛情は無償で与えるもの」だと思い込んでいましたが、実際には深い孤独感と虚無感に苛まれていました。愛されているという実感がないまま、ただ都合の良い存在として扱われていたんです。

ギバーであることの深層心理

なぜ私はそこまで尽くそうとしていたのでしょうか。後になって振り返ってみると、いくつかの心理的な背景があったことに気づきました。

まず、幼少期の体験が大きく影響していました。私の両親は共働きで忙しく、私は長女として弟妹の世話をすることが多かったんです。家族のために何かをしているときに褒められることが多く、「人のために尽くすこと=愛される方法」という思考パターンが刷り込まれていました。

また、自己肯定感の低さも関係していたと思います。「ありのままの自分では愛されない」「何か価値を提供しなければ必要とされない」という思い込みがありました。だから、尽くすことで自分の存在意義を確認しようとしていたのかもしれません。

さらに、相手をコントロールしたいという無意識の欲求もあったように思います。「これだけしてあげたんだから、私を大切にしてくれるはず」「私なしでは生活できないようにしてしまえば、離れていかない」...そんな計算も心の奥底にはあったのかもしれません。

でも、そうした動機で始まった尽くす行為は、結果的に相手にとっても負担になることがあります。相手も「いつも何かしてもらって申し訳ない」という気持ちになったり、「重い」と感じたりすることもあるでしょう。

ギバーがテイカーを引き寄せてしまう現象

恋愛において興味深いのは、ギバーは往々にしてテイカー(受け取る側)の人を引き寄せてしまうということです。これは心理学的にも説明のつく現象で、お互いが無意識のうちに補完関係を求めてしまうからです。

ギバーは「誰かに必要とされたい」という欲求を持っているため、依存的で受け身な人に惹かれがちです。一方、テイカーは「誰かに世話をしてもらいたい」という欲求を持っているため、献身的なギバーを見つけると安住してしまいます。

私の周りを見渡しても、この組み合わせのカップルはとても多いです。献身的な女性と、それに甘える男性。最初はお互いにとって心地よい関係かもしれませんが、長期的には不健全な依存関係に陥りがちです。

こうした関係では、ギバーは徐々に疲弊していき、テイカーは相手の献身を当たり前だと思うようになります。そして最終的には、ギバーが限界に達して関係が破綻するか、永続的な不満を抱えたまま関係を続けるかのどちらかになってしまうことが多いんです。

境界線の大切さ:自分を守るということ

ギバー女性が健全な恋愛関係を築くために最も重要なのは、適切な境界線を設けることです。境界線とは、「ここまでは相手のためにできるけれど、これ以上は自分が苦しくなる」というラインのことです。

でも、ギバーにとって境界線を設けることは簡単ではありません。「相手を拒絶しているような気がする」「冷たい人だと思われるかもしれない」という不安があるからです。

私も境界線を設けることを覚えるまでには、かなりの時間がかかりました。最初は罪悪感でいっぱいでした。でも、境界線を設けることは相手を拒絶することではなく、自分自身を大切にすることなんだと理解できるようになりました。

たとえば、夜中に愚痴の電話がかかってきたとき、「今日は疲れているから、明日話を聞くね」と断ることができるようになりました。相手の家事を手伝うとき、「今日は時間があるから手伝うけれど、毎回は難しい」と伝えるようになりました。

最初は相手が不満に思うこともありました。でも、健全な関係を求める相手なら、きちんと理解してくれるものです。逆に、境界線を設けることを嫌がる相手とは、そもそも対等な関係を築くのは難しいということでもあります。

自分の感情と向き合う勇気

ギバー女性のもう一つの課題は、自分の感情を認識し、表現することです。長年にわたって相手の気持ちばかりを優先していると、自分が何を感じているのかさえ分からなくなってしまうことがあります。

私も一時期、自分の感情がよく分からなくなっていました。嬉しいのか、悲しいのか、怒っているのか...すべてがぼんやりとしていて、まるで感情にフィルターがかかっているような状態でした。

そんなとき、心理カウンセラーの方から「毎日、今日どんな気持ちだったかを5分間だけ振り返ってみて」とアドバイスをもらいました。最初は「特に何も感じていない」と思っていましたが、続けているうちに少しずつ自分の感情の変化に気づけるようになりました。

そして、感じた感情を相手に伝えることも練習しました。「今日はちょっと疲れている」「その言葉で傷ついた」「嬉しかった」...些細なことでも、自分の気持ちを言葉にして相手に伝える練習をしたんです。

最初はとても勇気が必要でした。「わがままだと思われるかも」「面倒くさがられるかも」という不安がありました。でも、自分の感情を表現することで、相手も私のことをより深く理解してくれるようになりました。

健全なギブアンドテイクの関係とは

健全な恋愛関係は、一方的な与え合いではなく、適度なギブアンドテイクで成り立っています。与えることも受け取ることも、どちらも愛情表現の一つなんです。

私が今の夫と出会ったとき、初めて「健全なギブアンドテイク」というものを経験しました。彼は私が何かしてあげると素直に感謝してくれるし、同時に彼も私のために何かしようとしてくれます。

でも、それはお互いに義務感からではなく、自然な気持ちから出ているものでした。「してもらったから、お返しをしなければ」ではなく、「相手が喜んでくれるから、何かしてあげたい」という気持ちです。

また、お互いに「今日は疲れているから、ゆっくりしたい」「今は一人の時間が欲しい」といったことも遠慮なく伝えられます。相手のために何かすることも大切ですが、自分自身のケアも同じくらい大切だということを理解し合えています。

自己肯定感を育てることの重要性

ギバー女性が健全な恋愛関係を築くためには、自己肯定感を育てることが不可欠です。「ありのままの自分でも愛される」「何かをしてあげなくても、存在するだけで価値がある」ということを心から信じられるようになることが大切です。

自己肯定感を育てる方法はいろいろありますが、私が実践して効果があったのは以下のような方法です。

まず、自分が得意なことや好きなことに時間を投資することです。相手のためだけに時間を使うのではなく、自分自身のための時間も大切にする。読書、映画鑑賞、運動、友人との時間...何でもいいので、自分が心から楽しめることを見つけて実践しました。

また、小さな達成体験を積み重ねることも効果的でした。仕事での成功、新しいスキルの習得、趣味の上達...自分一人の力で何かを成し遂げる経験を通じて、「私にもできることがある」という自信を育てることができました。

そして、信頼できる友人や家族との関係を大切にすることも重要でした。恋人だけに依存するのではなく、複数の人間関係を持つことで、心のバランスを保つことができます。

相手を選ぶ目を養う

ギバー女性は、相手選びにも注意が必要です。どんなに自分が成長しても、相手がテイカータイプで変わる気がなければ、健全な関係は築けません。

相手を見極めるポイントはいくつかあります。まず、こちらが何かしてあげたときの反応です。きちんと感謝を示してくれるか、同時に相手も何かしようとしてくれるかを観察してみてください。

また、相手が困っているときだけでなく、こちらが困っているときにどう反応するかも重要です。一方的に愚痴を聞いてもらうだけでなく、こちらの話もきちんと聞いてくれるか、支えようとしてくれるかを確認してください。

さらに、相手の他の人間関係も参考になります。家族、友人、同僚などに対してどのような態度を取っているかで、その人の本性が見えてきます。

新しい恋愛観の構築

ギバー女性が幸せな恋愛をするためには、恋愛観そのものを見直すことも必要かもしれません。「愛情=尽くすこと」「相手のために自分を犠牲にするのが愛」といった思い込みから脱却することが大切です。

真の愛情とは、お互いを尊重し合い、支え合い、成長し合うことだと思います。一方的に与えるのではなく、お互いが自然体でいられる関係。相手の幸せを願うと同時に、自分の幸せも大切にする関係。

私は今、そうした関係を夫と築けていると感じています。お互いに尽くすことはありますが、それは義務感からではなく、愛情からの自然な行動です。そして、疲れているときや一人の時間が欲しいときは、遠慮なくそれを伝え合います。