モテる口説き

マッチングアプリや日常でのモテる口説き方。恋愛心理セラピスト監修の恋愛術。

友達の紹介で出会った相手が自分のタイプではなかったとき、どう向き合い行動すればいい?

友達から「いい人がいるんだけど、紹介させて」と言われたとき、あなたはどんな気持ちになりますか。期待と不安が入り混じった、なんとも言えない感情が湧いてくるのではないでしょうか。そして実際に会ってみて、「あれ、なんだか思っていたのと違う…」と感じてしまったら。そんな経験、実は多くの人が持っているんです。

今日は、友達の紹介で出会った相手が自分のタイプではなかったとき、その感情とどう向き合い、どう行動すればいいのかについて、じっくりと考えていきたいと思います。

まず正直に言いますが、「タイプじゃない」と感じること自体は、決して悪いことではありません。人には誰しも好みがあるし、第一印象で「なんとなく違うな」と思うことは、ごく自然なことです。でも、その直感だけで全てを判断してしまうのは、もしかしたらもったいないかもしれない。一方で、無理に関係を続けることが必ずしも正解とも言えない。この微妙なバランスが、友達の紹介という状況を難しくしているんですね。

考えてみてください。友達があなたのことを思って、「この人なら合うんじゃないか」と紹介してくれたわけです。その気持ちは嬉しいし、ありがたい。でも同時に、友達の期待に応えなければというプレッシャーも感じてしまう。「断ったら友達との関係が気まずくなるかも」「でも、タイプじゃない人と無理して付き合うのも違う気がする」。そんな葛藤を抱えている人は、実はとても多いんです。

では、まず「タイプじゃない」と感じる理由について、整理してみましょう。

一番わかりやすいのは、やはり外見の好みが違うということです。普段自分が惹かれる人の髪型やファッション、顔立ちとは、かけ離れている。「私、いつも爽やかなスポーツマンタイプが好きなのに、紹介された人は全然違った」とか、「背が高い人がタイプなのに、自分より小柄な人だった」とか。こういった外見的なギャップは、第一印象で強く感じてしまうものですよね。

次に挙げられるのが、雰囲気やノリの不一致です。会話のテンポが合わない、笑いのツボが違う、考え方の根本的な部分で何か噛み合わない。一緒にいて心から楽しめない、なんとなく気を使ってしまう。こういった感覚的な違和感は、外見以上に重要な要素かもしれません。

そして、最も深刻なのが生理的な違和感です。清潔感が欠けている、言葉遣いが粗い、食べ方や仕草に引っかかる部分がある。こういった要素は、理屈ではなく本能的に「受け入れがたい」と感じてしまうもので、なかなか乗り越えるのが難しい壁でもあります。

ただ、ここで立ち止まって考えてみてほしいんです。あなたが「タイプじゃない」と感じた理由は、本当に変えようのないものなのでしょうか。それとも、時間をかけて相手を知ることで、印象が変わる可能性があるものなのでしょうか。

実は、恋愛において「一目惚れ」や「ビビッときた」という感覚だけが全てではないんです。むしろ、最初はピンとこなかったのに、だんだんと相手の魅力に気づいていって、気がついたら好きになっていた。そんなパターンも、決して珍しくないんですね。

もし、あなたが「もう少し時間をかけてみてもいいかな」と思えるなら、関係を続けてみることも一つの選択肢です。ここで大切なのは、闇雲に頑張るのではなく、自分なりのルールを決めることです。

例えば、「あと三回だけ会ってみる」と期間を決めてみる。こうすることで、無限に関係が続くような不安から解放されるし、その三回の間は、相手の良いところを見つけることに集中できます。一度や二度会っただけでは、人の本当の姿は見えないものです。緊張していたり、たまたま調子が悪かったり、いろんな要因があるかもしれません。

そして、意識的に「加点法」で相手を見るようにしてみてください。これは何かというと、「タイプじゃない部分」を探すのではなく、「この人の素敵なところ」を見つけようとする姿勢です。

人は誰でも、悪いところを探そうと思えばいくらでも見つかってしまうものです。でも、良いところを探そうとする視点で見れば、今まで気づかなかった魅力が見えてくることもある。例えば、最初は「地味だな」と思った人が、実はとても知的で会話が深くて面白い人だったとか。「ノリが悪いな」と思った人が、実はすごく誠実で思いやりのある人だったとか。

会話の中で、相手の価値観や考え方に触れてみてください。趣味や仕事への情熱、家族や友人への接し方、将来の夢。そういった内面的な部分に、意外な共通点や魅力を見出すことがあるかもしれません。

また、友達が紹介してくれたということも、少し考えてみる価値があります。あなたのことをよく知っている友達が、「この人なら合うかも」と思って紹介してくれたわけです。もしかしたら、あなた自身がまだ気づいていない、あなたの潜在的な好みや相性を、友達は見抜いているのかもしれません。

もちろん、紹介してくれた友達への配慮も大切です。だからといって、無理に関係を続ける必要はありませんが、少なくとも相手について悪口を言ったり、ネガティブな発言を友達にぶつけたりするのは避けたいところです。「まだ相手のことをよく知らないから、もう少し会ってみようと思う」という姿勢でいるのが、友達関係を円滑に保つコツでもあります。

一方で、どうしても恋愛対象として見られない、会うたびに違和感が強まっていく。そう感じるなら、早めに丁寧に断ることも、大切な選択です。曖昧な態度を続けることは、相手にとっても、紹介してくれた友達にとっても、そして何より自分にとっても、良いことではありません。

では、どうやって断ればいいのでしょうか。

まず、紹介してくれた友達に伝えることから始めましょう。直接相手に断りの連絡をする前に、まずは友達に状況を説明するのが礼儀です。「何度か会ってみたけど、今回はごめんなさい。異性として惹かれる部分が見つけられなかった」と、理由をぼかしつつも正直に伝えることが大切です。

ここで絶対に避けたいのは、相手を否定する言葉を使うことです。「趣味が悪すぎる」「話し方が生理的に無理」「あんな人を紹介するなんて、私のこと全然わかってない」。こういった言葉は、相手を傷つけるだけでなく、友達との関係も壊してしまいかねません。

人として素敵な部分は認めつつ、「恋愛感情は別もの」という切り分けをすることが重要です。「すごくいい人だと思うし、人柄も素晴らしいと感じた。でも、恋愛対象としてのドキドキは感じられなかった」。こういった伝え方なら、相手の人格を否定せずに、自分の正直な気持ちを伝えられます。

もし、相手に直接伝える場合には、さらに配慮が必要です。「人としては本当に素敵で尊敬していますが、恋愛対象として異性として惹かれる気持ちになれませんでした。せっかく紹介してもらったのにごめんなさい」。こういった言葉を選ぶことで、相手の自尊心を傷つけずに、でも明確に断ることができます。

ここで、実際にあった二つの体験談を紹介させてください。

まず一つ目は、「タイプじゃない」という気持ちを乗り越えて、素敵な恋愛に発展したケースです。

二十代後半の女性、C子さんの話です。C子さんは友人に紹介されたDさんに対して、初対面で「外見が全くタイプじゃない」と感じてしまったそうです。普段C子さんが惹かれるのは、背が高くてアクティブな男性。でも、Dさんは小柄で、どちらかというとおとなしい印象の人でした。

正直に言えば、C子さんは最初、「なんでこの人を紹介したんだろう」と思ったそうです。でも、紹介してくれた友達の顔を思い浮かべると、やっぱり一度きりで断るのは気が引ける。それに、Dさん自身は決して悪い人ではない。ただ、自分の好みとは違っただけ。そう考えて、C子さんは二回目の食事にも応じることにしました。

二回目のデート。C子さんは正直、「これで最後にしよう」と心に決めていました。でも、その日、予想外の展開が待っていたんです。

食事をしながら、何気なく仕事の話になりました。C子さんが最近職場で抱えている悩みを話すと、Dさんの目がキラリと光ったんです。そして、自分の専門分野と絡めながら、C子さんの問題について熱く語り始めました。

その姿を見て、C子さんははっとしました。おとなしいと思っていたDさんが、自分の得意なことについて話すとき、こんなにも生き生きとした表情を見せるんだ、と。その知性と情熱に、C子さんは初めて心が動いたそうです。

さらに驚いたのは、Dさんがその場で具体的なアドバイスをくれただけでなく、「もしよかったら、詳しい資料を送るよ。それを見れば、もっとわかりやすいと思う」と、後日本当に丁寧にまとめた資料をメールで送ってくれたことでした。

C子さんは、その誠実さに心を打たれました。「この人、本当に人を助けることが好きなんだ。困っている人を見たら、自分のことのように考えて、行動してくれる人なんだ」。そう気づいたとき、Dさんの外見はもう気にならなくなっていたそうです。

その後、二人は交際を始めました。C子さんは今、こう語ります。「恋愛で一番大切なのは、安心感と知性だったって気づいたんです。外見の好みなんて、二の次だった。今までいろんな人と付き合ってきたけど、Dさんとの関係が一番幸せです。彼の優しさと頼りがいがあるからこそ、毎日が安心で満たされてる」。

この話から学べることは何でしょうか。それは、第一印象だけで人を判断してしまうと、本当に大切な魅力を見逃してしまうかもしれないということです。内面の価値や、一緒にいるときの居心地の良さ。そういったものは、時間をかけないと見えてこないんですね。

そしてもう一つ、友達との関係を壊さずに断ったケースも紹介させてください。

三十代の男性、Eさんの体験談です。Eさんは親友に女性を紹介されました。でも、何度か会ううちに、どうしても笑いのツボやユーモアのセンスが合わないことに気づいてしまったんです。

Eさんは笑いを大切にする人でした。友達と一緒にいるときも、恋人と一緒にいるときも、笑い合える関係でいたい。でも、紹介された女性とは、そのリズムがどうしても合わない。Eさんが面白いと思うことに、彼女は反応しない。逆に、彼女が笑うポイントが、Eさんにはよくわからない。

「友達としても難しいかもしれない」。そう感じてしまったEさんは、悩みました。でも、これ以上関係を続けても、お互いにとって良くない。そう判断して、親友に正直に話すことにしたんです。

Eさんは親友に、こう伝えました。「彼女はすごく良い子だと思うし、性格も良いのが分かった。でも、笑いの感覚とか、一緒にいてリラックスできるかっていう点で、ちょっと異性として先に進むのは難しいと感じたんだ」。

ここでのポイントは、「相性」という言葉を使ったことです。相性という表現なら、「彼女が悪い」わけでも「Eさんが悪い」わけでもない。ただ、お互いの波長が合わなかっただけ、というニュアンスが伝わります。

親友は、最初は少し残念そうな表情を見せました。でも、すぐに理解を示してくれました。「合わないこともあるよな。無理して付き合っても、結局うまくいかないしね」。そして、紹介した女性にも、「Eとは相性が合わなかったみたいだけど、また良い人を紹介するね」と伝えてくれたそうです。

誰かを悪者にすることなく、自然な形で関係を終わらせることができた。そして、紹介してくれた親友との関係も、全く気まずくならなかった。Eさんは今でも、あのとき正直に話して良かったと思っているそうです。

この体験談が教えてくれるのは、断るときの言葉選びの大切さです。相手の人格を否定せず、「相性」や「感覚」といった曖昧な理由を使うことで、誰も傷つけずに状況を収めることができる。これは、大人の対応として、とても重要なスキルだと言えます。

ここまで、二つの異なるケースを見てきました。一つは「タイプじゃない」という気持ちを乗り越えたケース、もう一つは丁寧に断ったケース。どちらが正解、ということはありません。大切なのは、自分の気持ちに正直になりつつ、関わる全ての人への配慮を忘れないということです。

では、もう一度整理してみましょう。友達の紹介で出会った相手がタイプじゃなかったとき、あなたにはいくつかの選択肢があります。

一つは、時間をかけて相手を知る努力をしてみること。外見の第一印象だけでなく、内面や価値観に目を向けてみる。加点法で相手の良いところを探してみる。そうすることで、最初は気づかなかった魅力に出会えるかもしれません。

もう一つは、自分の気持ちに正直になって、丁寧に断ること。無理に関係を続けることは、誰のためにもなりません。でも、断るときには相手の人格を尊重し、傷つけない言葉を選ぶことが大切です。

そして、どちらの選択をするにしても、紹介してくれた友達への感謝と配慮を忘れないこと。友達はあなたのことを思って、時間と労力をかけて紹介してくれたわけです。その気持ちには、きちんと応えたいものですよね。